新型コロナウイルスが世界中で大流行してから2年ほどの月日が経ちました。
流行当初は未知のウイルスであったため、ゼロコロナに向けた様々な対策がなされました。
しかし、ウイルスの特性・感染後の症状・治療法が明らかになったこと、そして、ワクチンの活躍もあり、現在ではウィズコロナの生活が浸透しつつあります。
新型コロナウイルスに感染しないためには、手洗い・うがい・マスクの着用が欠かせません。

これに加えて、身近な食品に含まれる成分がウイルス感染対策になれば、感染リスクは大幅に下がるでしょう。
そのような食品はあるのでしょうか?
緑茶の効果?
実は2020年11月に、「緑茶や紅茶が新型コロナウイルスを無効化する」という研究成果が発表されています(引用1)。
当時の研究では、市販されている緑茶や紅茶と、新型コロナウイルスを含む溶液を混ぜた結果、30分後にはウイルス量が99%減少したという結果でした。
この結果から、お茶や紅茶に含まれる成分がウイルスを無効化すると考えられましたが、現在はどこまで研究が進んでいるのでしょうか?
現在緑茶の効果でわかっていること
最新の研究では、翌年の2021年6月に「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスを不活性化させる」という研究成果が発表されました(引用2)。
この研究では、カテキン類が新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に結合することで、ウイルスの感染を無効化することを試験管内で証明しています。
このような研究結果を知ると、「緑茶を飲んでいれば新型コロナウイルスに感染しないし、感染しても殺菌できる!!」と思いますよね。
しかし、カテキン類を経口摂取してもほとんど吸収されないので、血液中に含まれる量は非常に少なく、全身に行き渡るのが困難であることが知られています。
ですので、新型コロナウイルス感染後に緑茶を飲んでも、体内のウイルスを殺菌することは難しいと考えられます。
最新技術の可能性
この問題を解決できる可能性として、2022年1月に「カテキン類を水溶液中で高濃度に安定化させる技術」が開発されました(引用3)。
この技術が普及すれば、近い将来に新型コロナウイルスを殺菌できる緑茶飲料水が販売されるかもしれませんね。
最後に
この記事では、新型コロナウイルスの感染対策として、身近な食品である緑茶に含まれるカテキン類の効果を紹介しました。
緑茶は日本に馴染みのある飲み物ですし、定期的に摂取することで、口腔内や喉に付着したウイルスを洗い流す効果も期待できます。
みなさんも緑茶を飲む習慣をつけてみてはいかがでしょうか。
引用1 https://www.yomiuri.co.jp/medical/20201128-OYT1T50125/