今回は身近に使われている振り子の性質や自由研究に使えるような振り子の実験について紹介していきたいと思います。
身の回りにある振り子
皆さんは振り子といえば、どのような所で使われているか想像つくでしょうか?
実は色々な所に使われています。例えば、時計やメトロノーム、地震計などに使われています。
これらは振り子の等時性を利用しています。
振り子の等時性とは?
振り子角度が小さい時
$$T=2π\sqrt\frac{l}{g}$$
T:周期l:振り子の長さg:重力加速度
という式が成り立ちます。このように周期が一定になることを振り子の等時性といいます。
振り子角度が小さいという条件があるのは、角度が大きくなるとこの振り子の等時性は成り立たなくなります。しかし、角度が小さい時に周期が一定だというのはとてもありがたい性質なのです。
どのように使われているのか
先程の例で時計に使われているということを言いました。
時計のどこで使われているかというと秒数を数える時に使われています。
上の式にT=1を代入すれば、振り子の長さが出てきます。g=9.8の時 l=0.25(m)
なので、振り子の長さを0.25mにすれば1秒で1周期する振り子ができます。
この1周期を時計での「1秒」にすることで時計が完成します。
発展
皆さんはトゥールビヨンという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
トゥールビヨンというのは時計の刻む秒数をより正確にする機構です。
実は時計の振り子というのは向きによって秒数が少し変わってしまいます。
なぜかというと上の説明では下に重力が働いていましたが、上向きや横向きに重力がかかると1周期の秒数が変わります。
なので、振り子自体を3次元的に回転させることで、偏った重力を平均化させてずれをなくしていきます。
ネット上に詳しいことがたくさん載っているので、もし気になった方は調べてみてください。
最後に
今回は振り子が日常生活のどこに使われているかを紹介していきました。
振り子の性質は昔から知られていますが、その振り子は今でも使われているような凄いものであることが伝わればなと思います。